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【詳報】菅首相が論戦デビュー 任命拒否は「私が判断」:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

 菅義偉首相が就任して初の国会で、28日午後の衆院代表質問から論戦が始まりました。日本学術会議の会員候補6人の任命除外などをめぐり、首相は野党の追及にどうこたえるのか。タイムラインで速報し、記者が解説します。

拡大する写真・図版衆院本会議で、立憲民主党の枝野幸男代表の質問に答弁する菅義偉首相=2020年10月28日午後1時44分、上田幸一撮影

16:10

女性活躍、野田氏「有権者のほうが…」

 自民党の野田聖子幹事長代行が衆院本会議後、菅義偉首相に質問した「女性候補者の発掘」などについて記者団に語った。

 野田氏は「有権者のほうが『政治は男の仕事ではない』という認識を持っていただけている。今度は我ら政党が実行する番を迎えていて、有権者の人たちにどれだけ真摯(しんし)な姿を見せられるかどうかだ」と述べた。

15:45

枝野氏「支離滅裂の答弁なさった」

 立憲民主党の枝野幸男代表が質問後、菅義偉首相の答弁について、記者団に「ほとんど正面からのお答えはなかった」と批判した。

 枝野氏は、首相の日本学術会議をめぐる答弁に対し「全員の名前の載った名簿は見ていないにもかかわらず、出身校とかのバランスをとって自分が判断したと。全体の105名の名簿を見ていないのに、バランスをとって自分が判断したという支離滅裂の答弁を堂々となさった。これだけでも辞職ものだ」と語った。

15:48

ツイッターも論戦を注目

政治部・南彰記者が首相答弁について引用リツイート

「杉田水脈氏発言に関する署名について、菅首相は自らが総裁なのに、『党の判断を尊重します』」

15:45

1日目の論戦終わる

 衆院代表質問の1日目の論戦が終わった。本会議は散会した。

15:40

イージス撤回めぐる経費、首相答えず

 泉氏は代表質問で、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」配備計画の撤回による違約金の額や代替案にかかる経費を首相にただした。

 首相は「契約解除に向けた調整は行っていないため、違約金について答えることは困難」と答弁。これまで支払った金額は「約270億円」とし、内訳の具体的な説明はしなかった。

 代替案については、移動式の洋上配備プラットホームに搭載する方向で検討中だとして、「厳しい財政事情や自衛隊を取り巻く諸情勢を踏まえて検討していく」と述べるにとどめた。

 敵基地攻撃能力を導入するかどうかについても「現時点でお答えすることは困難」とした。

15:35

首相、学術会議の任命「変更考えてない」

 菅義偉首相は立憲・泉健太氏に対し、日本学術会議の会員候補6人の任命除外について「民間出身者や若手が少なく、出身や大学にも偏りがみられることを踏まえ、多様性が大事だということも念頭に、任命権者として判断した」と答弁。「今回の任命について変更するということは考えておりません」と強調した。野党席から大声でヤジが上がる一方、与党席からは拍手が起きた。

 首相は続けて、森友学園の文書改ざん問題について「財務省で捜査当局の協力も得て事実を徹底的に調査し、調査報告をまとめている」「さらに検察の捜査も行われ、結論が出ている」と答弁。加計学園問題については「安倍(晋三)前総理大臣が、国家戦略特区のプロセスにおいては法令にのっとり一貫してオープンなプロセスで進めていると答弁している」。「桜を見る会」問題についても「来年以降、少なくとも私の任期中は開催しない。関連する公文書に関しては、公文書管理法などに基づいてすでに対応している」と答弁。立憲・泉氏からの追及に対し、いずれも「ゼロ回答」だった。

15:35

13万超の署名受け取り拒否、首相答えず

 自民党の杉田水脈衆院議員が性暴力に関して「女性はいくらでもウソをつける」と発言し、杉田氏の謝罪や議員辞職を求める13万超の署名の受け取りを自民党側が拒否している問題。菅義偉首相(党総裁)は立憲・泉健太氏からの追及に対し、「国会議員の出処進退は自ら判断するものであると考えており、党の判断を尊重する」と答弁。続けて「政治家はその発言に責任を持ち、有権者から信頼を得られるよう自ら襟を正すべきだ」などと述べるにとどめ、党総裁として対応をとる考えは示さなかった。

15:30

ブレーンの意見「そのまま採用してない」と首相

 菅首相は、泉氏の質問で、首相自ら立ち上げた「成長戦略会議」(議長・加藤勝信官房長官)のメンバーで観光・経済政策ブレーンの1人、小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長が著書で「生産性悪化の原因は中小企業だ」などとしていることについて同じ考えか問われ、「政策の参考にしているが、1人の意見をそのまま採用しているわけではない」と説明。中小企業から中堅企業に成長し、海外で競争できる中小企業を増やしていくことが重要だとの認識を強調した。

15:15

泉氏「モリカケ」「桜を見る会」も追及

 立憲・泉健太政調会長が菅義偉首相に対し、「(日本)学術会議が推薦した6人の学者の任命拒否の撤回を求める」と訴えた。その上で「拒否理由は何ですか。出身大学のバランスなのですか。6人個別の事情ですか」と追及した。

 泉氏はさらに、「安倍政権時に官房長官だった菅総理には真相を究明し、政治を前に進める責任がある」と指摘。森友・加計学園や桜を見る会の問題についても「行政の私物化について、公文書の改ざんなどの真相究明が終わっていない」と追及した。「これらの問題の再調査機関を設置すべきではないか」とも提案した。

15:10

「女性はいくらでもウソつける」発言 泉氏追及

 自民党の杉田水脈衆院議員が性暴力に関して「女性はいくらでもウソをつける」と発言したことについて、立憲・泉健太氏が質問で「根本的な認識として、とんでもない発言だったからこそ、多くの抗議の声が上がった」と指摘。続けて「強い衝撃と脱力感、徒労感、無力感に襲われる言葉となった」と訴え、菅義偉首相に「総理、このことは理解していますか」とただした。

拡大する写真・図版衆院本会議で代表質問に立つ、立憲民主党の泉健太政調会長=2020年10月28日午後3時2分、上田幸一撮影

 泉氏はさらに、杉田氏の謝罪や議員辞職を求める13万超の署名が集まったが、自民党側が受け取らなかったことにも触れた。首相に対し「自民党総裁として党に署名を受け取り、対応を講じるよう指示すべきではないか」と迫った。

15:09

ツイッターも論戦を注目

ライターの武田砂鉄さん

「当初、名簿は見ていない、と言ってたのに、菅首相は『多様性を念頭に、私が任命権者として判断を行ったものだ』とした。」とツイッターで指摘。

15:00

立憲・泉氏、コロナ対策を質問

 議長席は、大島理森議長から、赤松広隆副議長に交代。その後、立憲の泉健太政調会長が質問に立った。

 泉氏は安倍政権時からの新型コロナウイルス対策について「学校一斉休校や布マスク配布など、官邸内での独断こそが失敗につながっている」と指摘。続けて「官邸内部だけで決めるより、各省庁、そして与党、野党が集う国会での議論を踏まえることの方が国益にかなう」と訴えた。その上で、菅義偉首相に対し「ぜひ、国会重視、そして、これから始まる予算委員会などでの丁寧な答弁姿勢をお約束ください」と求めた。

14:50

首相、男性の育休取得促進に意欲

 菅首相は、女性活躍についても答弁。引き続き女性活躍を旗印に掲げる方針を示し、特に男性が子育てに積極的に活躍する環境整備が重要だとして、男性国家公務員の1カ月以上の育休制度について、直属の上司の取り組みを人事評価に反映させることにしたと説明。さらに民間企業にも男性が育休を取得しやすい制度導入を求める考えを示した。

 不妊治療の保険適用にも取り組む考えを改めて表明。女性の指導的地位への参画拡大に向け、年末までに第5次男女共同参画基本計画を策定する方針も示した。

14:45

金正恩氏と「直接向き合う」

 菅首相は野田氏の代表質問への答弁で、北朝鮮による拉致問題の解決を「菅内閣の最重要課題」と改めて位置づけた。その上で「すべての拉致被害者の一日も早い帰国の実現すべく全力を尽くしていく」と述べた。首相就任後のトランプ米大統領や各国首脳との電話協議で拉致問題解決への支持を取り付け、緊密に連携することを確認したと強調し、金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長と「条件をつけずに直接向き合う」と述べた。

14:35

「仕事師、外交も」野田氏の訴え

 自民・野田氏は、外交政策も取り上げた。

 安倍前政権の実績として「特筆すべきは外交」とし、トランプ米大統領やインドのモディ首相などとの首脳間外交で「わが国の国益とプレゼンスを飛躍的に高めることができた」と評価。そのうえで、菅首相について「仕事師内閣との評価がある一方で、外交手腕は未知数との論評もある」としつつ、11月3日の米大統領選をみすえ、日米同盟の深化への見解や中国、韓国、ロシアなどとの外交方針をただした。

 さらに、安倍前政権時代から最優先課題に掲げてきた北朝鮮による拉致問題について、どのような方針で臨むか改めて問いかけた。

14:30

「意思決定の立場に女性を」

 自民・野田聖子幹事長代行は「女性活躍」を取り上げた。

 安倍晋三前首相が政権の重要課題に位置づけて政策を実行したことを「高く評価されるべきだ」と強調。そのサポート役を担ってきたのが菅首相だとして、首相の不妊治療への保険適用の決断を歓迎した。

 野田氏は安倍前首相の辞任表明後、党総裁選への意欲を示し、見送った経緯がある。新型コロナウイルスの対応をめぐり、ドイツのメルケル首相、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相、台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統など世界の女性リーダーの名前を挙げ、「日本には指導的地位に女性が占める割合が依然として少なく、意思決定をする立場に女性がいない」と述べ、菅首相に女性活躍の基本方針を問いかけた。

14:10

自民・野田氏が質問に立つ

 政府側の答弁が終わり、再び職員が3人がかりでマイクや演壇を消毒した。

 その後、自民党の野田聖子幹事長代行が質問に立った。

拡大する写真・図版衆院本会議で代表質問に立つ、自民党の野田聖子幹事長代行=2020年10月28日午後2時14分、国会内、上田幸一撮影

13:55

任命除外の説明なく、怒号とヤジ

 菅首相が、日本学術会議の任命除外に関する質問への答弁中、議場から盛んに怒号やヤジが飛んだ。任命除外について説明を拒んだうえで「広い視野にたった活動を行い……」と言いかけたところで答弁を中断し、首相は大島理森議長に「ちょっと静かにしてもらっていいですか」と求めた。

13:45

首相「多様性念頭に、私が判断」

 菅義偉首相は立憲・枝野氏の質問に対する答弁にたった。

 日本学術会議の会員候補6人の任命除外問題について、「憲法第15条第1項は公務員の選定は国民固有の権利と規定している」とし、必ず推薦通りに任命しなければならないわけではないと説明。この考え方について、「内閣法制局の了解を得た政府としての一貫した考え」と答弁した。そのうえで「個々人の任命の理由については人事に関することで答えを差し控える」と改めて説明を拒否した。

 さらに、任命にあたり「総合的・俯瞰(ふかん)的な活動、すなわち、専門分野にとらわれない広い視野にたってバランスのとれた活動を行い、国の予算を投じる機関として国民に理解される存在であるべきということ、さらにいえば、たとえば若手が少なく、出身や大学にも偏らないことも踏まえて多様性を念頭に、私が任命権者として判断を行ったものだ」とした。

13:40

消費税減免は「国会で議論を」と首相

 首相は、枝野氏が呼びかけた所得税や消費税の時限的な免除に関する与野党協議について答弁。「所得税を負担していない低所得者には効果がなく、消費税は社会保障制度のために必要な財源だ」との認識を示したうえで、「与野党各党と国会の場で真摯(しんし)で建設的な議論を行っていきたい」と述べ、事実上拒否した。

13:40

マイクを消毒

 立憲・枝野幸男代表の質問が終わった。菅義偉首相が答弁に立つ前、職員がマイクや演壇を念入りにぬぐい、消毒した。

拡大する写真・図版衆院本会議で、立憲民主党の枝野幸男代表の質問を終え、マイクの消毒が行われた=2020年10月28日午後1時42分、上田幸一撮影

13:37

ツイッターも論戦を注目

「国会パブリックビューイング」の代表、上西充子・法政大教授のツイート

「代表質問は、まとめての質問と答弁なので、答弁が不十分でもそのままになるという限界があるけれど、枝野代表の質問からは、政策の違いがよくわかるし、菅政権が見ていないものがよくわかる」

13:35

枝野氏「任命しないのは違法」

 弁護士の立憲・枝野幸男代表は菅義偉首相に対し、日本学術会議法の「推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」という条文を引用し、「推薦された方を任命しないことは、条文上、明らかに違法だ」と訴えた。1983年の中曽根康弘首相(当時)による「政府が行うのは形式的任命にすぎない」という国会答弁と、「矛盾する」とも指摘した。

 枝野氏は続けて、会員候補6人の任命除外について「総理自身の判断ではないのか。誰がどんな資料や基準をもとに判断したのか。任命しなかった理由は何なのか」とただした。

 枝野氏はその上で「一刻も早く6名を任命して、違法状態を解消する以外、この問題の解決はあり得ません」と訴え、こう加えた。

 「総理に反論があれば、お答えください」

13:10

「私たちは見えていますか?」枝野氏、引用

 「政治に私たちは見えていますか?」――。代表質問のトップバッターに立った野党第1党・立憲民主党の枝野幸男代表は冒頭、新型コロナウイルスの影響で仕事を失い、自力でがんばってきた大学生から投げかけられた言葉を取り上げた。

拡大する写真・図版衆院本会議で代表質問に立つ、立憲民主党の枝野幸男代表(手前)を見る菅義偉首相=2020年10月28日午後1時9分、上田幸一撮影

 「政治に、国民一人ひとりの現実は見えているのか?」「この議場にいるすべての国会議員が、真剣に受け止めるべきだ」。枝野氏は、コロナ禍での政治の役割として、菅義偉首相が「自助・共助・公助」の国づくりを掲げることに対し、「『自助』を口にする総理に声をあげようにもあげられない」と疑問を投げかける。

 合流新党を結成して1カ月あまり。目指す社会像を「共生社会」の実現とすえ、医療や子育て支援、教育などの基礎的なサービスの保障のほか、コロナ禍での若者の支援策として授業料の半額を首相に問う。「大胆な経済政策」として「消費税の時限的な減免」を提案し、政府・与野党との協議の場を呼びかける。また、首相が所信表明演説で掲げた「2050年までの脱炭素社会実現」を受け、原子力政策の見解もただす。

 さらに、日本学術会議の会員候補6人を任命除外した問題も取り上げ、誰が、どういう資料や基準をもとに除外したのか、判断の根拠を首相に追及する。

13:05

枝野氏の質問始まる

 衆院で代表質問が始まった。トップバッターは野党第1党・立憲民主党の枝野幸男代表。

【動画】菅氏が首相として初めて臨む臨時国会。学術会議の任命問題は。肝いり政策は。

■枝野氏、野田氏、泉氏のオ…

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